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俳優・佐々木光弘のダメなブログ
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ネコ騙し辞典~お:お母さん
「お母さん」というタイトルはワタクシにとってはやや重たいテーマである。正直かくことに気乗りがしない。あと眠い。あと時間がない。あと背中がかゆい。
しかし、ネコ騙し辞典の規律は厳しい。これをかかないと時計の針が12時を刻んだ瞬間に四方八方から一斉射撃されて「即死」という寸法だ。今もいかついフェイスをした処刑人がワタシを取り囲んで今か今かと処刑の瞬間をカウントダウンしている訳である。
かかねばなるまい。
少々普段より重い文章になってしまうが御容赦して頂きたい。
ワタシが小学校1年の時。忘れもしないワタシの誕生日の3日後の7月29日である。
母は亡くなった。
胃ガンだった。とは言っても当時まだ幼いワタシには「ガン」というのがどれだけ重要なことなのかもロクにわかっておらず、まだ母が入院している時に近所の床屋「ニュークジャク」のおばさんに無邪気に「お母さんは胃ガンなの」と言ってしまい、心配されない様近所には病名を伝えていなかったので大騒ぎになってしまったというエピソードもあったりする。
死の意味なんて全くわかっていなかったのだ。まさか自分の大好きなお母さんがこの世からいなくなるなんて考えたこともなかった。
記憶というのは不思議なもので、小さい頃の記憶などほとんど憶えていないのだが、その日その瞬間のことだけは鮮明に憶えている。
電話には祖母がでた。母が入院していたので、父が働きにいっている間ワタシの面倒をみる為に北海道からきていた。まあ、いわゆる訃報である。皆がその時に病院にいなかったのは今となっては想像でしかないが、多分急な出来事だったのだろう。
電話口の祖母が急に泣き出した。
それをみてワタシも泣いた。泣きじゃくるとは正にああいう状態のことをいうのだと思う。あとからあとから止めどもなく涙があふれて来た。不思議なもので死の意味なんかわかっていないのにワタシには母に二度と会えないといことがわかったらしい。
ただ、それ以降の数日でワタシは二度と涙を流さなかった。そこで全部流してしまったからかもしれない。
あとひとつ、鮮明に憶えていることがある。
正直言って、憶えている記憶は泣きじゃくったことと、その時のことだけだ。ただそれだけは異常に鮮明に憶えている。
病院で亡くなった母の手を触ったとき。
その時の母の手が、信じられないくらいに冷たかった。
それをどう感じたのかは憶えていない。ただひたすら冷たかったことだけをはっきりと憶えている。
あとは、もういろんなことがあって、ここまで成長してきた。時間がないので今ワタシの母に対する思いはかけないが、想像におまかせしたい。
という話は全て嘘です。ごめんね、お母さん。
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コメント
うわぁぁぁぁ
マジでびっくりしましたーー。。(T T)
あ。7椅子観ました。(ついで?)
素敵でした!
あ。7椅子観ました。(ついで?)
素敵でした!
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文字でも演技ができるのでしょうか?
迫真の演技でした。
ちょっとウルっときた~。